不採択を防ぐ!相見積もりの「同一スペック・同一項目」ルールの落とし穴

補助金申請において、多くの事業者が「ちゃんと相見積もりを取っているのに不採択になる」という壁にぶつかります。その最大の原因は、相見積もりに求められる「同一スペック・同一項目」ルールの誤解にあります。
相見積もりの本当の目的を勘違いしていませんか?
補助金における相見積もりは、単に「安い業者を選ばせるため」の儀式ではありません。その目的は極めて実務的です。
- 価格の妥当性の証明: その設備に支払う金額が市場価格として適正か。
- 公平性の担保: 特定の業者への便宜供与(癒着)ではないか。
事務局は、1件あたりの見積額が50万円(税抜き)以上になる場合、原則として同一条件・仕様による相見積もりを求めています。
実務で頻発する「同一スペック違反」の具体例
事業者側の感覚では「同等品」でも、書類ベースで動く審査では「比較不能」と判断されるケースが少なくありません。
構成内容の不一致
- A社:機械装置本体(据付・調整費用込み)
- B社:機械装置本体のみ(諸経費別)
これでは、金額差の理由が「性能」なのか「作業範囲」なのか説明がつきません。
モデルの不一致
メーカー直販の最新モデルと、代理店が在庫として持っている旧モデルを比較しても、スペックが完全一致していないため、公平な比較とはみなされません。
注意ポイント: 機器のオプションや付属品は、本事業のために真に必要なものに限られます。一部の見積もりにだけ不要なオプションが含まれていると、それだけで「比較対象外」となるリスクがあります。
審査員が求める「迷わず比較できる状態」とは
審査員はあなたの現場を知りません。判断材料は「事業計画書」と「見積書」だけです。以下の項目が各社で完全に揃っている必要があります。
- 機器名・型番・詳細な仕様
- 数量および単位(MT、KGなど具体的なもの)
- 設置・搬入・調整・運搬費の区分(運搬料は原則、機械装置費に含めるルールがあります)
- 保守体制や保証条件の有無
失敗しないための実務的対策:3つのステップ
「採択されたら終わり」ではなく、その後の「実績報告」で否認されないための打ち手が必要です。
1. 仕様書の固定
見積もりを取る前に、自社で仕様書(スペック・作業範囲・条件)を作成し、それを各社に渡して「この通りに見積もってください」と依頼する。
2. 名称の統一
「設置費」と「据付工事」といった表記ゆれも、可能な限り統一を依頼する。
3. 最低価格の選定
原則として、同一条件の中で最低価格を提示した者を選定します。もし納期や保守体制の面から別の業者を選びたい場合は、極めて論理的な「選定理由書」が必要となります。
相見積もりは「形式」ではなく、事業計画の信頼性を支える「説明力」そのものです。第三者が読んで一瞬で納得できる資料を揃えること。それが、不採択という最大の落とし穴を避ける唯一の道です。
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✍️ この記事を書いた人
北條竜太郎|株式会社アカネサス 代表取締役
老舗どら焼きメーカー・茜丸を再建(22億円の債務を15年で完済)した経験から、
食品メーカー向けコンサルティング会社を設立。
補助金申請・工場設計・システム開発で食品製造業の成長を支援。
【会社実績】
・支援プロジェクト総事業費:363億円
・補助金採択額:126.5億円
・北海道から沖縄まで全国対応
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