補助金申請で落ちる会社の共通点5つ|不採択理由と改善策を徹底解説

【2025年版】事業再構築補助金・ものづくり補助金の不採択を防ぐには?
補助金申請で不採択になる企業には、明確な共通点があります。事業再構築補助金やものづくり補助金、小規模事業者持続化補助金など、どの制度でも審査で落ちる理由は驚くほど似ているのです。 本記事では、食品業界を中心に数多くの補助金支援を手がけてきた経験から、「補助金申請で失敗する企業の5つの共通点」と具体的な改善策をご紹介します。
この記事で分かること:
- 補助金の不採択理由で最も多い5つのパターン
- 事業計画書の審査で見られているポイント
- 採択率を高めるための具体的な対策方法
1. 事業構想が存在しない──「補助金ありき」の申請が落ちる理由
補助金申請の不採択で最も多い原因
最も致命的なのが、明確な事業構想がないまま申請してしまうケースです。
多くの不採択案件では、「補助金が使えるらしいから申請する」という順序で動き始めています。しかし本来は、解決すべき経営課題や実現したい事業構想が先にあり、それを実現する手段の一つとして補助金を活用すべきなのです。
典型的な失敗例(ものづくり補助金・事業再構築補助金):
- 「この機械設備が補助対象だから導入したい」
- 「隣の会社が採択されたから、うちも申請しよう」
- 「コンサルタントに勧められたので」
- 「とりあえず申請してみる」
なぜ構想不足の申請書は審査で落ちるのか
審査員は事業計画書を読めば、その背景に本当の構想があるかどうかを見抜きます。形だけ整えた申請書は、どこか空虚で、事業の必然性や具体性を欠いているものです。
改善策:
補助金申請の前に、まず自社の経営課題を明確にしましょう。
- 何を実現したいのか
- なぜ今この事業が必要なのか
- 3年後・5年後にどうなっていたいのか
この問いに経営者自身の言葉で答えられない状態で申請しても、採択される可能性は極めて低いのです。
2. 制度要件の誤解──公募要領を「表面的に」しか理解していない失敗
補助金制度の要件理解不足による不採択
公募要領を読んだつもりでも、実は制度要件を誤解しているケースが非常に多く見られます。これは、事業再構築補助金でもものづくり補助金でも共通する不採択理由です。
よくある要件の誤解(不採択につながる典型例):
- 「売上が増えればいい」→実は付加価値額や生産性の向上が審査基準
- 「新しい設備を入れれば採択される」→新規性や革新性の説明が不十分
- 「既存事業の延長でも大丈夫」→事業再構築の定義を満たしていない
- 「要件チェックリストをクリアした」→形式要件だけでは不十分
制度の本質を理解しないと審査で落ちる
補助金ごとに政策目的があり、それに沿った事業でなければ採択されません。要件を「チェックリスト」として形式的にクリアするだけでは不十分です。
制度の背景にある政策意図まで理解し、自社の事業がその目的にどう貢献するかを明確に説明する必要があります。
改善策(採択率を上げる読み方):
公募要領は最低3回読みましょう。
1回目: 全体像と制度の目的を把握
2回目: 審査基準と加点項目を精読
3回目: 自社の計画との照合・要件の確認
可能であれば、認定支援機関や専門家に「この理解で合っていますか?」と確認を取ることを強くお勧めします。
3. 事業計画書が「作文」になっている──現場の実態が見えない申請書
美辞麗句だけの事業計画書では採択されない
美しい言葉で書かれた申請書ほど、実は不採択になることがあります。これは審査員が最も見抜きやすいポイントです。
典型的な問題(不採択になる事業計画書の特徴):
- 数値の根拠が曖昧(「市場調査によると…」だけで具体的データなし)
- 実現可能性が不透明(誰が・いつ・どうやって実行するのか不明)
- 専門用語を並べただけ(具体的な業務フローが見えない)
- コピペ感のある文章(他社の事例をそのまま流用)
なぜ「作文」の申請書は審査で落ちるのか
審査員は年間数百件の申請書を読むプロフェッショナルです。「コンサルタントが書いた美辞麗句」と「経営者の本音と現場の実態」を瞬時に見分けることができます。
現場を知らない第三者が作成した計画書は、どこか浮ついていて信頼感がないのです。
改善策(採択される事業計画書の書き方):
申請書には具体的な数字と固有名詞を盛り込みましょう。
- 「○○社との取引実績(年間△△万円)」
- 「××機械の導入による作業時間□□%削減」
- 「◇◇社員を中心とした新体制での運用」
- 「市場規模●●億円のうち、初年度◎%のシェア獲得を目指す」
このようなリアリティのある記述が、審査員の信頼を獲得します。
4. 採択後の実行体制を想定していない──「通ればいい」思考の失敗
補助金は採択がゴールではない
申請書を書くことだけに集中し、採択後の実行フェーズをまったく想定していないケースがあります。これは審査段階で見抜かれ、不採択の原因となります。
見落としがちなポイント(採択後に困る事例):
- 人員体制が未整備(設備導入後、誰が使いこなすのか不明)
- 販路開拓の具体策なし(作っても売れる保証がない)
- 資金繰り計画が甘い(補助金は後払い・自己資金が必要)
- 返還リスクへの無理解(事業計画未達成で返還義務が発生)
- 報告義務の軽視(事業化状況報告を怠ると問題に)
実行可能性が低いと審査で落ちる理由
補助金は「通すこと」がゴールではありません。事業を実行し、成果を出すことが本来の目的です。
審査員も「この計画は本当に実行できるのか?」「採択後に事業が頓挫しないか?」という視点で事業計画書を評価しています。実行体制が曖昧な計画は、当然評価が下がります。
改善策(採択率を高める計画の作り方):
申請の段階から、採択後の具体的な実行計画を詰めておきましょう。
- タイムライン: 設備導入から稼働までの詳細スケジュール
- 実行体制: 責任者・担当者の役割分担
- 資金計画: 自己資金の準備・つなぎ融資の検討
- 販売計画: 具体的な販路・顧客リスト
「もし採択されたら考える」では遅いのです。実行可能性の高さこそが、採択への最短ルートです。
5. 孤立して申請している──支援機関を活用していない失敗
一人で悩む申請書は視野が狭くなる
一人で悩んで作成した申請書は、どうしても視野が狭くなりがちです。これは多くの不採択事例に共通する問題です。
孤立申請のリスク(不採択につながる要因):
- 客観性の欠如(自社の強みを客観視できず、アピールポイントがずれている)
- 情報不足(業界トレンドや政策動向に疎く、時代遅れの計画になっている)
- 初歩的ミスの見落とし(誤字脱字、論理矛盾、書類不備に気づかない)
- 加点要素の見逃し(認定制度や政策連携による加点項目を知らない)
- 審査基準の誤認(重要視されるポイントを外している)
第三者の視点がないと審査で落ちる理由
補助金申請は、ある意味で「自社のプレゼン資料」を作る作業です。自分では気づかない盲点や、伝わりにくい表現は必ず存在します。
第三者の目を通すことで、計画の質は飛躍的に向上します。特に、補助金審査の観点を知る専門家の助言は価値があります。
改善策(無料で使える支援機関の活用):
以下の支援機関を積極的に活用しましょう。
- 商工会議所・商工会: 基本的な申請サポート
- よろず支援拠点: 経営相談と申請支援
- 認定経営革新等支援機関: 専門的なアドバイス
- 金融機関: 資金計画のチェック
- 採択事例の研究: 同業種の成功事例から学ぶ
ただし、「丸投げ」するのではなく、あくまで構想の主体は経営者自身であることを忘れずに。支援機関はあなたの構想を形にする伴走者です。
まとめ: 補助金申請で採択される会社の5つの条件
補助金申請で採択される会社は、次の要素を満たしています。
採択される申請書のチェックリスト
- 明確な事業構想がある(補助金は手段であって目的ではない)
- 制度の本質を理解している(形式だけでなく政策意図を把握)
- 現場のリアリティがある(具体的で実行可能な計画)
- 採択後まで見据えている(実行体制と出口戦略が明確)
- 適切な支援を受けている(客観的視点と専門知識の活用)
補助金の本質を理解する
補助金は「もらえるお金」ではなく、「事業成長のための公的投資」です。その本質を理解し、真摯に事業構想と向き合った企業にこそ、採択のチャンスは訪れます。
不採択だった場合の対応
不採択だった場合も、それは決して「会社がダメ」という意味ではありません。
- 不採択理由を確認する(事業再構築補助金では理由が聞ける)
- 申請書の改善点を見つける
- 構想をさらに磨き上げる機会と捉える
- 次回公募に向けて準備する
採択率を上げるには、この記事で紹介した5つの共通点を避け、構想から丁寧に組み立てることが重要です。
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✍️ この記事を書いた人
北條竜太郎|株式会社アカネサス 代表取締役
老舗どら焼きメーカー・茜丸を再建(22億円の債務を15年で完済)した経験から、
食品メーカー向けコンサルティング会社を設立。
補助金申請・工場設計・システム開発で食品製造業の成長を支援。
【会社実績】
・支援プロジェクト総事業費:363億円
・補助金採択額:126.5億円
・北海道から沖縄まで全国対応
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