【補助金活用ガイド2026年最新版】創業1期目でも補助金は取れる!決算期数別の戦略と使える補助金一覧


創業したばかりで実績がないけど、補助金は使えるのか?



決算が1期しかないと不利になるのでは?
——創業間もない食品メーカーからよくいただく質問です。結論から言えば、創業間もない会社(創業企業)でも取れる補助金はあります。ただし、補助金の種類によって難易度は大きく異なります。本記事では、決算期数に応じた現実的な補助金戦略を解説します。
重要なのは「実績がないから無理」とあきらめないこと。小規模持続化補助金や農水省系補助金は創業年数で一律排除されません。
一方、経産省の大型補助金(成長加速化補助金等)はルール上申請できても、審査では過去実績を重視するため、創業間もない企業には現実的ではないのが実情です。
まず自社の決算期数を確認し、現実的に狙える補助金から逆算して計画を立てることが成功のカギです。
1.決算期数別:補助金の選択肢一覧
まず「自社が何期目か」によって、申請できる補助金の種類と難易度が大きく変わります。下の表で自社のフェーズを確認してください。
| 決算期数 | 補助金の選択肢 | 補助額の目安 | 難易度 |
|---|---|---|---|
| 0期(決算前) | 小規模持続化補助金(創業枠) | 50〜200万円 | ★☆☆☆☆ 取り組みやすい |
| 1期済み | 小規模持続化・ものづくり・IT導入・省力化・農水省系 | 最大数千万〜1億円 | ★★☆☆☆ 現実的な選択肢 |
| 2〜3期+成長実績 | 農水省大型補助金(HACCP・省力化など) | 数千万〜数億円 | ★★★☆☆ 狙い目あり |
| 3期以降+売上10億円〜 | 経産省大型枠(成長加速化・大規模成長投資)も視野 | 数億〜数十億円 | ★★★★★ 実績必須 |
2.決算0期(創業直後)でも使える補助金
決算を迎えていない創業直後でも、以下の条件を満たせば申請できる補助金があります。
✅ 創業直後から使える:小規模事業者持続化補助金
対象:開業後3年以内の小規模事業者(従業員20人以下など)も申請可能
補助上限:50〜200万円(枠による)
用途:販路開拓、業務効率化、ウェブサイト構築など幅広く対応
特徴:商工会・商工会議所のサポートが前提。売上が小さくてもOK
💡 決算ゼロ期でも準備できる必要書類
一部の補助金では、決算書がなくても以下の書類があれば申請可能です。
- 開業届(税務署に提出済みのもの)
- 青色申告承認申請書
- 法人登記簿謄本(法人の場合)
※ 個人事業主の場合は開業届と青色申告申請書があれば対応できる補助金も多くあります。
3.決算1期済みで大きく広がる選択肢
決算を1期終えると、多くの中小企業向け補助金の「最低ライン」をクリアします。ただし「1期あればOK」の補助金と「複数期の実績が必要」な補助金があるため、注意が必要です!
| ✅ 1期でOKな補助金 | ⚠️ 複数期の実績が実質的に必要な補助金 |
| 小規模事業者持続化補助金 ものづくり補助金 IT導入補助金 省力化投資補助金 農水省系補助金(多くが1期でOK) | 成長加速化補助金(売上10億円〜が目安) 大規模成長投資補助金(同上) 中小企業新事業進出補助金(「創業から1年以上」と明記) |
4.経産省の大型補助金は創業企業に厳しい現実
「成長加速化補助金」「大規模成長投資補助金」は、公募要領上は創業間もない会社も形式上申請できます。ただし実務的には、以下の点が重視されるため、創業間もない企業の採択は極めて難しいのが現実です。
- 売上高10〜100億円規模の企業が対象となっている【成長加速化補助金】
- 過去の売上・利益・賃上げ実績が審査で重視される
- プレゼン審査で「成長の実績」を数字で示す必要がある
→ ルール上「申請できる」ことと、「採択される可能性がある」ことは別問題です。
創業間もない段階では農水省系補助金を優先的に検討することをおすすめします!
5.農水省の大型補助金は創業企業にもチャンスあり
経産省の大型補助金が厳しい一方で、農林水産省の食品産業向け補助金は、創業間もない企業でも採択の余地があります。
🌾 農水省系で創業企業が狙える大型補助金
- 食品産業の輸出向けHACCP等対応施設整備事業(HACCPハード事業)
-
輸出向けHACCP・認証取得のための施設整備を支援する補助金。補助額は最大数億円規模。食品メーカーが輸出を検討しているなら最初に検討すべき大型補助金です。
- 食品産業省力化投資促進緊急対策事業
-
食品工場の省力化・自動化設備導入を支援。人手不足対策として導入する設備投資が対象になります。
- 産地連携推進緊急対策事業
-
最大2〜3億円クラスの設備投資向け補助金。国産原料活用・産地連携をテーマにした事業計画との相性が良い補助金です。
💡 なぜ農水省は創業企業にもチャンスがあるのか?
- ① 創業年数で一律排除しない
-
多くの公募要領は「対象:食品製造事業者等」とだけ記載。創業年数の制限がなく、創業直後でも要件を満たせば申請できます!
- ② 政策目的への合致を重視
-
国産原料活用・輸出促進・省力化といった政策目的に合致していれば、創業企業でも高く評価されます。実績より「事業の方向性」が問われます!
- ③ 設立時BS(バランスシート)での個別判断
-
経営状況・自己資本・資金調達計画を見ながら、ケースバイケースで採択が判断されます。「一発不採択」ではなく個別審査となっています。
6.創業間もない企業が大型補助金で採択されるための条件
農水省系の大型補助金に創業間もない企業が挑戦する場合、決算書の代わりに「財務の体力」と「経営者の信用力」を示す必要があります。以下の2つのポイントを押さえてください。
- ① 資本金・自己資本の厚み
-
投資総額の一定割合(例:2〜3割)を自己資金で負担できるか
→ 資本金が薄い場合は、増資・出資の検討を早めにスタートしましょう!
- ② 資金調達(融資)の目途
-
金融機関からの融資内諾・確認書があるか
→ メインバンクとの事前協議が採択の可否を大きく左右します。
- ③ 事業の裏付け・信用力
-
- 創業者の前職での実績(同業界での経験・成功事例)
- 取引先の内諾・契約(販路が確保されている証拠)
- 親会社・出資元の支援体制(バックアップがある安心感)
創業間もない会社の場合、審査員は「社長個人の前職での実績」を会社の信用力として評価します。事業計画書には以下を具体的に記載しましょう。
- 前職での工場運営・製造管理の経験
-
何年、どんな規模で、どんな成果を出したか。数字で具体的に示す
- 販路開拓・営業の実績
-
どんな顧客を開拓し、いくらの売上を作ったか
- 業界内での人脈・ネットワーク
-
仕入先・取引先との関係性。既存ルートがあれば強力なアピールになる
- 過去に手掛けた設備投資・プロジェクト
-
成功させた経験があれば強力なアピール材料。規模・金額・期間を明示
新設法人であっても、以下のようなケースでは「旧会社・親会社の実績を引き継げる」特例が認められる場合があります。
- 親会社からの事業譲渡による新会社設立
- 代替わり(事業承継)に伴う新法人への移行
- 会社分割・吸収分割による食品製造部門の独立
これらのケースでは旧会社の決算書・売上実績を「みなし実績」として申請できる可能性があります。公募要領の確認と専門家への相談をお勧めします
7.決算期数別:現実的なロードマップ
これまでの内容を踏まえ、決算期数に応じた現実的な補助金戦略をステップ形式で整理していきます。
- 小規模事業者持続化補助金で販路開拓・業務効率化(最大200万円)
- IT導入補助金で基幹システム・受発注管理システムの整備
- この時期に売上・利益の「実績」を積み上げることが最重要
- ものづくり補助金(最大1億円)で設備投資
- 農水省系補助金でHACCP対応・省力化設備の導入
- この時期に「成長実績」と「財務体質」を着実に強化する
- 農水省系大型補助金(数億円規模)で工場新設・大型設備投資
- 売上10億円以上になれば経産省の大型枠も視野に入る
- 複数の補助金採択実績が「信用力」となり、次の申請にも有利に働く
まとめ
創業間もない会社・決算1期目の会社でも、取れる補助金はあります。特に小規模事業者持続化補助金や農水省系補助金は創業年数で一律排除されないため、チャンスがあります。
一方、経産省の成長加速化補助金・大規模成長投資補助金のような大型枠は、形式上は申請できても過去実績が重視されるため、創業間もない企業には現実的ではありません。
農林水産省の大型補助金は、国産原料活用・輸出・省力化といった政策目的に合致し、設立時のバランスシートに一定の体力があれば採択が狙えます。自社の決算期数・財務状況に応じた現実的な戦略を、専門家と一緒に検討することをお勧めします。
✍️ この記事を書いた人
北條 竜太郎(ほうじょう りゅうたろう)|株式会社アカネサス 代表取締役
老舗どら焼きメーカー・茜丸を再建(22億円の債務を15年で完済)した経験から、
食品メーカー向けコンサルティング会社を設立。
補助金申請・工場設計・システム開発で食品製造業の成長を支援。
【会社実績】
・支援プロジェクト総事業費:363億円
・補助金採択額:126.5億円
・北海道から沖縄まで全国対応
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