【2026年版】全国47都道府県「企業立地助成金」完全ガイド|補助率・上限額一覧 

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工場を建てるなら、どの県がいちばんおトク?」と思ったことはありませんか?

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同じ20億円の投資でも、立地する都道府県しだいで、戻ってくる助成金は数億円単位で変わります。 

工場誘致の補助金が多い県はどこか——北海道から沖縄まで、全エリアを徹底比較します。 

工場の新設や大規模な設備投資を考えるとき、「企業立地助成金(自治体が工場などの誘致のために出す補助金)」は、うまく使えば投資額の一部(制度によっては10〜30%程度)を回収できる可能性がある重要な制度です。本記事では、全国47都道府県の企業立地助成金を網羅的に整理してまとめました。各県の補助率・上限額・特徴の代表例を一覧できます。 

📋この記事でわかること 
  • 第1章:企業立地助成金の基本を知る 
  • 第2章:都道府県レベルと市町村レベルの違い 
  • 第3章:「補助金」と「税優遇」の違い 
  • 第4章:地方のほうが手厚い理由 
  • 第5章:雇用と補助金の関係 
  • 第6章:国の補助金との重複受給 
  • 第7章:【全47都道府県】企業立地助成金一覧 
  • 第8章:活用のための4ステップ 
  • まとめ:押さえるべきポイントと、特に手厚い都道府県
目次

🏭第1章:企業立地助成金の基本を知る 

企業立地助成金とは、地方自治体が企業誘致・産業振興のために、工場などの新設・増設を行う企業へ交付する補助金・奨励金の総称です。まずは対象になる経費と、一般的な要件を押さえましょう。 

区分 内容 
主な対象経費 建物取得費・建設費
機械設備費 
土地取得費(対象外の制度もあります) 
一般的な要件 投資額:数千万円〜数億円以上
新規雇用:5〜10人以上
事前相談・認定:投資に着手する前に必須 

この「事前相談・認定が着手前に必須」という点は、あとで効いてくる最重要ポイントです。まずは頭に入れておいてください。 

次に、企業立地助成金の“2階建て”構造——都道府県と市町村の違いを見ていきましょう。 

🏢第2章:都道府県レベルと市町村レベルの違い 

企業立地助成金は、都道府県と市町村の2階建てになっています。それぞれの特徴を、以下で整理しました。 

項目 都道府県の制度 市町村の制度 
位置づけ 「県全域」を対象にした大枠の制度が多い。投資額や雇用人数に応じて補助率・上限額が決まる。 県の制度に「上乗せ」する、より地域に密着した支援。 
補助率 投資額の2〜20%程度(制度による代表例) 投資額の5〜30%程度(制度による代表例) 
上限額・特徴 1億円〜50億円(自治体・類型によって大きく異なる) 固定資産税に相当する額を補填する型が多い。工業団地への立地で優遇される場合がある(自治体による)。 
雇用要件 新規雇用5〜20人以上が一般的 (県の要件に準じる) 

重ね取りが基本戦略 

県と市町村の補助金を併用できる自治体も多く、その場合、20億円規模の投資であれば県+市で合計3〜10億円程度の支援を受けられるケースもあります(併用の可否・金額は制度によって異なります)。 

💡ここがポイント:県だけで終わらせない 

「県からもらえるから終わり」ではありません。県の補助に市町村の補助を重ねることで、支援総額は大きく変わります。県と市の両方を取りにいくのが基本戦略です。 

では、その支援は「現金」で来るのか、それとも「税の軽減」で来るのか。次の章で受け取り方の違いを見ましょう。 

💰第3章:「補助金」と「税優遇」の違い 

支援の受け取り方には、大きく分けて「補助金(現金交付型)」と「税優遇(税負担軽減型)」の2つがあります。以下で整理しました。 

補助金(現金交付型) 税優遇(税負担軽減型) 
設備投資額の〇%を現金で交付 
投資したタイミングでキャッシュインがある 
採択・交付決定が必要 
固定資産税の減免・免除(3〜10年間) 
不動産取得税の軽減 
法人税の特別償却・税額控除 

こうした支援は、都市部と地方でも手厚さが変わります。次の章で、その傾向と理由を見ていきましょう。 

🗺️第4章:地方のほうが手厚い理由 

一般的に、都市部よりも地方のほうが企業立地支援は手厚い傾向があります。背景には次のような事情があります。 

・ 人口減少・雇用創出への危機感が強い 

・ 工業団地の分譲を促進したい 

・ 県外・市外からの誘致に積極的なインセンティブを用意している 

ただし、地方の手厚い補助には「ある条件」がついて回ります。それが次の章のテーマ、「雇用」です。 

👥第5章:雇用と補助金の関係 

多くの企業立地助成金で、雇用人数が補助率・上限額に直結します。典型的なパターンは次のとおりです。 

・ 基本要件:新規雇用10人以上で補助対象 

・ 加算条件:50人以上で補助率+5%、上限も引き上げ 

・ 雇用奨励金:1人あたり10〜160万円を別枠で交付 

つまり、雇用計画は「条件」であると同時に、支援額を引き上げる「武器」にもなります。 

ここまでは自治体の助成金の話でした。最後に、これを国の補助金と組み合わせる方法を見ていきましょう。 

🔀第6章:国の補助金との重複受給 

原則:重複受給は可能なケースが多い 

国の補助金(ものづくり補助金など)と、都道府県・市町村の企業立地助成金は、原則として併用できます。ただし、同じ経費への二重補助は不可というルールがあります。 

💡経費を分ければ両取りできる 

たとえば「建物・土地は自治体の企業立地助成金」「機械・システムは国の補助金」と対象経費をはっきり分ければ、一つのプロジェクトで両方の支援を受け取れます。 

※ 国の「ものづくり補助金」は、令和8年度より『新事業進出・ものづくり商業サービス補助金』に統合され、2026年6月29日に第1回公募要領が公開(申請受付は同年8月31日開始)されています。かつての「事業再構築補助金」は第13回(2025年3月)で新規募集を終了し、後継の「中小企業新事業進出補助金」へ引き継がれました。制度名・日程は年度で変わるため、申請時は最新の情報をご確認ください。 

それでは、いよいよ本記事の中心、全47都道府県の一覧を見ていきましょう。 

📊第7章:【全47都道府県】企業立地助成金 一覧 

ここからは、設備10億円+建物10億円(合計20億円)の投資を想定した場合の目安金額を、地域ブロックごとに一覧にしました。実際の金額は、立地する地域・業種・雇用人数などによって変わります。 

北海道・東北 

都道府県 県の主な制度 補助率目安 県+市の合計目安 
北海道 北海道企業立地促進補助金 5〜10%、上限10億円 2〜4億円 
青森県 青森県産業立地促進費補助金 最大20%、上限10億円 最大6億円 
岩手県 企業立地促進奨励事業費補助金 最大20%、上限3億円 3〜6億円 
宮城県 みやぎ企業立地奨励金 1.5〜10%、上限60億円 3〜6億円 
秋田県 あきた企業立地促進助成事業補助金 10〜20%、上限5億円 3〜5億円 
山形県 山形県企業立地促進補助金 5〜20%、上限10億円 4〜6億円 
福島県 ふくしま産業活性化企業立地促進補助金 5〜25%、上限5億円 6〜10億円(復興枠含む) 

※ ポイント:福島県は復興関連の特別枠もあり、条件しだいでは大きめの支援も視野に入ります。 

関東 

都道府県 県の主な制度 補助率目安 県+市の合計目安 
茨城県 企業立地優遇制度 5〜10% 3〜5億円 
栃木県 栃木県企業立地・集積促進補助金 5〜10%、上限30億円 3〜5億円 
群馬県 地域未来投資促進税制(税優遇中心) 税制優遇が主力 2〜4億円(税優遇含む) 
埼玉県 埼玉県産業立地促進補助金 不動産取得税相当、上限2億円 3〜5億円 
千葉県 立地企業補助金 不動産取得税+固定資産税相当、上限10億円 4〜6億円 
東京都 設備助成(テーマ別) IoT・ロボット等で数千万円 1〜3億円 
神奈川県 セレクト神奈川NEXT 3〜12%、上限10億円 3〜5億円 

※ ポイント:東京都は純粋な立地補助が少なめで、区市による固定資産税の還付などが中心になる傾向があります(内容は区市によって異なります)。 

甲信越・北陸 

都道府県 県の主な制度 補助率目安 県+市の合計目安 
山梨県 山梨県産業集積促進助成金 4〜5%、上限7.5億円 2〜4億円 
長野県 長野県産業投資応援助成金 5%、上限5億円 3〜5億円 
新潟県 未来創造産業立地促進補助金 5〜10% 3〜5億円 
富山県 富山県企業立地助成金 10%、上限2〜5億円 3〜5億円 
石川県 企業立地促進補助金 5〜20%(地域差大)、上限10億円 5〜10億円(能登地域等で高率) 
福井県 福井県成長産業立地促進補助金 最大20%、上限8億円 5〜8億円 

※ ポイント:石川県は能登地域など高率(20%)の地域があり、福井県は食品製造を「成長産業」として優遇しています。 

東海 

都道府県 県の主な制度 補助率目安 県+市の合計目安 
静岡県 新規産業立地事業費補助金 7〜10%(成長分野)、上限10億円 4〜7億円 
愛知県 新あいち創造産業立地補助金 8〜10%、上限10億円 5〜8億円 
岐阜県 岐阜県企業立地促進事業補助金 10%、上限5〜10億円 4〜6億円 
三重県 マザー工場型拠点立地補助金 15%、上限5億円 5〜8億円 

※ ポイント:愛知県・三重県は自動車産業の集積地で、製造業全般への支援が厚い傾向があります。 

近畿 

都道府県 県の主な制度 補助率目安 県+市の合計目安 
滋賀県 滋賀県企業立地促進補助金 ソフト経費中心(数百万円) 1〜3億円 
京都府 京都産業立地戦略21特別対策事業費補助金 最大15%、上限2億円 3〜5億円 
大阪府 DX・省力化系競争枠が中心 公募型で変動 1〜3億円 
兵庫県 産業立地条例に基づく立地支援 5〜7%+雇用補助 4〜7億円(赤穂市等で高率) 
奈良県 奈良県企業立地促進補助金 10%、上限2〜10億円 3〜5億円 
和歌山県 和歌山県立地奨励金 投資額に応じた上限設定 4〜7億円 

※ ポイント:大阪府は立地専用の補助よりDX・新事業系の競争枠が中心。兵庫県赤穂市は設備投資額の50〜100%(上限5億円)という高率制度があります。 

中国 

都道府県 県の主な制度 補助率目安 県+市の合計目安 
鳥取県 企業立地事業補助金+産業成長応援補助金 10〜15% 4〜7億円 
島根県 企業立地促進助成金 15〜30%、上限7億円 4〜7億円 
岡山県 新企業立地促進補助金 9%、上限5億円 4〜7億円 
広島県 企業立地促進助成制度 10〜15%、上限35億円 4〜7億円 
山口県 山口県企業立地促進補助金 5〜20%、上限50億円 6〜10億円 

※ ポイント:島根県は雇用助成(1人100万円)が手厚く、山口県は最大50億円という大型上限を持っています。 

四国 

都道府県 県の主な制度 補助率目安 県+市の合計目安 
香川県 香川県企業誘致助成制度 10%+雇用加算、上限5億円 3〜5億円 
徳島県 企業立地補助制度 5〜25%、上限15億円 4〜7億円 
愛媛県 誘致企業立地奨励金 10〜15%(食品は15%)、上限5億円 4〜6億円 
高知県 高知県企業立地促進事業費補助金 10〜25%、上限50億円 5〜8億円 

※ ポイント:愛媛県は食品関連企業の補助率を15%に優遇。高知県は県産原料を6割以上使う場合「地域資源活用型」として加算があります。 

九州・沖縄 

都道府県 県の主な制度 補助率目安 県+市の合計目安 
福岡県 企業立地促進交付金 2%×加算係数、上限1.5〜8億円 4〜7億円 
佐賀県 佐賀県工場等立地促進補助金 2%×加算、上限5〜50億円 4〜7億円 
長崎県 誘致企業工場等設置補助金 10〜15%、上限30億円 5〜8億円 
熊本県 熊本県企業立地促進補助金 2〜4%(食品バイオ3%)+雇用加算 5〜9億円 
大分県 大分県産業立地促進補助金 3%+雇用加算、上限3億円 2〜4億円 
宮崎県 宮崎県企業立地促進補助金 5〜10%+雇用加算、上限50億円 4〜7億円 
鹿児島県 鹿児島県企業立地促進補助金 2%+雇用30万円/人、上限6,000万円〜10億円 2.5〜6億円 
沖縄県 沖縄振興特別措置法(税優遇中心) 現金補助は控えめ 1〜2億円+税優遇大 

※ ポイント:熊本県は食品バイオを重点5分野に指定。沖縄県は補助金より税制優遇(所得控除40%等)が非常に手厚いのが特徴です。 

✅第8章:活用のための4ステップ 

最後に、実際に助成金を取りにいくための手順を4ステップで整理します。 

ステップ やること 
STEP1 投資着手前の事前相談(必須)ほぼすべての制度で、投資に着手する前の事前相談・知事指定・計画承認が必須。着工後の申請は対象外になります。 
STEP2 候補地の選定 工業団地か、民有地か
県営・市営・民間のいずれか
過疎地域・電源地域など、優遇区域かどうか 
STEP3 雇用計画の策定 新規雇用〇人以上が要件
地元雇用者数のカウント方法を確認 
正社員・パートの扱いも確認 
STEP4 県+市の窓口に同時相談 県の企業立地担当課 
市町村の企業誘致担当課 
投資額・業種・雇用計画を伝えて、概算を算定してもらう 

📝まとめ:押さえるべきポイントと、特に手厚い都道府県 

企業立地助成金は、うまく活用すれば投資額の10〜30%程度を補助金・税優遇で回収できる、非常に有効な制度です。 

📌押さえるべき5つのポイント 
  • 県と市町村の「重ね取り」が基本戦略 
  • 地方のほうが支援は手厚い傾向がある 
  • 雇用人数が補助率に直結する 
  • 国の補助金との併用も可能(経費を分けるのが原則) 
  • 投資に着手する前の事前相談が必須 

支援が手厚めの都道府県の例(20億円投資の場合の代表例) 

都道府県 県+市の合計目安 
福島県 6〜10億円(復興関連枠を含む) 
山口県 6〜10億円 
石川県 5〜10億円(能登地域等) 
熊本県 5〜9億円 
三重県・愛知県・長崎県・高知県 5〜8億円 

工場の新設・設備投資を検討中の方は、候補地が決まった段階で、まず県・市の企業立地担当に相談されることをお勧めします。 

※ 本記事は一般的な情報提供を目的としており、制度内容は変更される場合があります。個別の案件については、各自治体へご確認ください。補助率・上限額・合計目安はいずれも代表的な目安であり、実際の金額は地域・業種・雇用人数等により変動します。 

✍️ この記事を書いた人

北條 竜太郎(ほうじょう りゅうたろう)|株式会社アカネサス 代表取締役

老舗どら焼きメーカー・茜丸を再建(22億円の債務を15年で完済)した経験から、

食品メーカー向けコンサルティング会社を設立。

補助金申請・工場設計・システム開発で食品製造業の成長を支援。

【会社実績】

・支援プロジェクト総事業費:363億円

・補助金採択額:126.5億円

・北海道から沖縄まで全国対応

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